アメリカ人はLazyか?
↑日本のナースが現場に出て私が思ったこと、また感想をメールでもらうときに、よく言われることです。
Lazy 怠けていると言われる、そうとれる行動や言動は次のようなものです。
1.言われたことをすぐやらない
2.私語が多い、よく話す、無駄話が多い
3.休憩も勝手に取っている
4.食べたりのんだりしながら仕事をしている
5.コールにすぐ対応しない、しようとしない
6.言い訳をしすぎる
などなど。
これらは日本での勤務経験がある人なら、どうしてこんなことが許されるのか!! と思うことでしょう。
ここで、どうしてこう思ってしまうのか考えてみます。
海外でナースとして働いてみる時、ついつい日本でやっていた習慣を基準として、物事を考え、判断している自分に気づくと思います。そして、その基準を正しいものとして周りの人の行動を
比べ、良し悪しを決める傾向があります。
しかし、
郷に入れば郷に従え
で、よく周りを観察することをお勧めします。
私が働くアメリカ社会は、生まれ育ちもアメリカ英語しか使ったことがないような人たちばかりの中で、私の日本で培われてきた職場の常識というのは通用しません。
例を挙げてみます。
昔(日本)今(アメリカ)
- 仕事中の飲食なんて考えられない!
- 私語は慎む
- 自分が悪くなくとも謝ることが多かった
- 常に自分の力不足を指摘されていた
- 規律が厳しいのであまり外れる人がいない
- よく椅子に座るな!といわれ、椅子をどっかに持っていかれた
- コーラ、コーヒー片手でもOK(一応JCAHOではだめだけど)
- 仕事に支障がないなら私語もOK
- 自分にコントロールできないこともあると自己主張ができる
- 自分ひとりでは対応できることもあるとみんながわかっているので、
個人を攻めるようなことはあまりない
- すべて自己責任の社会なので、限度を外れると 即首になったりもする
- イスなんてどこにもあります、座っても何も言われません
アメリカの職場が全体的にLazyかというと、そうでもないけれど、日本ほど厳しくないのは確かです。ややゆったり感はあり、それに慣れるまではカルチャーショックという期間をだれもが経験することだと思います。
いろいろな人種、価値観の人がいて、その人たちと仕事をするとき、自分が思っている
”こうするべき、こう対応するべき”というのは必ずしも正しくないのです。
私が初めて働き始めたとき、仕事が一段落するとタバコを吸いに行くナースがいたり、ドリンクをデスクにおいてチャートを書いていたり、忙しくて休憩取れないときにハンバーガーを片手に仕事をする人などいろいろで戸惑いました。また患者が呼んでるのにダラダラ話をしてる人とかも。
考えられない世界だったけれど、慣れました。周りがやってるから、すべて自分もやっていいんだと思ってしまうと駄目なんですが、周りを見つつ、学びつつ、またいいナースのお手本を見つけて 自分の今までの常識を新しい世界でのいい手本をミックスして、新しい常識を作っていくといいと思います。
でもやはり 自分の常識の中でほんとーーーにLazyだと思える人は、いつかちゃんと上司から注意が行ってますから、雷が落ちるまで気づかなくてかわいそうな人だと思うしかないんでしょう。